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フライト・シミュレーターで忘れた感覚を思い出す

先日、錦糸町のフライト・シミュレーターがあるお店で操縦感覚を取り戻すための訓練をしてきました。

ロケーションは全世界の空港がインストールされているとのことでしたので、グアムを探して頂いたらありました。

早速お願いしてみると、ランウェイ6Lの上から始まるということに少し驚きつつも、確かにシミュレーターならわざわざランプエリアからエンジンスタートまでやらなくていいよなと納得。

一応、BEFORE TAKE OFF CHECK LISTだけでも思い出す要領でやってみます。

そういえば今日チェックリストを持ってきていませんでした。

マニューバーや離着陸やるだけと考えていましたが、いざ上がる前となると、習慣としてチェックリスト項目をやっておかないとなんとなく怖いのです。

シミュレーターと分かってはいても、実機にも乗るのだから記憶だけでやってみようかと発声しながらやってみました。

Parking Brakes ・・・ Set

Seats、Seats Belts、Shoulder Harneses ・・・ Check Secure

Cabin Doors ・・・ CLOSED&LOCKED

ん?

あれ?

なんか普通に見なくても言えるぞ。

普段と同じように、それぞれの部分を手で触りながら操作確認を行っていきます。

Flight Controls ・・・ Free & Correct

Flight Instruments ・・・ Check & Set

 

と、思ったらシミュレーターだからMagnetic Compassがグレアシールドの所に無い!

ちゃんと画面には羅針儀は出てますけど。ついでに言うと右側にGPSもありますけど。

まあ、ここは無視しよう。

 

Fuel Quantity ・・・ Check

おお

言えた、言えた。

自分でびっくりです。ここまで来たらEngine Run Upを行ってみることにしました。

Primer ・・・ In & Locked

Mixture ・・・RICH

Fuel Selector Valve ・・・ Recheck Both

Elevator & Rudder Trim ・・・ Set For Take Off

Throttle ・・・ 1,700RPM

Magnetos  ・・・ Check

おっと、Back Side Clearを忘れてました。

あれ?Max Dropは100だったっけ?150だったっけ?左右のマグネトー誤差は50だったはずだけど

記憶だけを頼りにしたとしてもここまでが限界のようです。

むしろ自分的にはここまでスムーズにチェックリストの内容を記憶だけで言えたことに、とても驚いているのですが。

やはり、イメージトレーニングって大事なんだなあと実感。

残念ながらこちらのシミュレーター、双発機仕様のレバータイプな上に、Carburetor Heat(キャブレターの凍結防止装置)のプッシュプルロッドの棒が無い。

ので、どうしたもんかなあと店員さんに聞こうとしたら忙しそう。

うーん、まあIcingしてEngine止まったらEmergency Landingの練習でもしよう。シミュレーターだし。でも地形とか街並みってそんなにリアルじゃないんだよなぁ。空港や誘導路はすごく忠実に再現してあるけど。でもランウェイ6Rの作りが少々雑な感じがしました(笑)

ランウェイの色が明るいグレーすぎて見ずらい。おまけにフレアー(着陸前の機首上げ動作)のタイミングは実機とまったく違うので、かけようと少し上げたところでもう接地してました。多分実機だったらノーズギアへし折ってます。

でもそれにしてもフレアのタイミング合わないなぁと、少し早めにフレアをかけてEngine Power Cutして、小刻みにフレアかけようとしたら、驚くほど機首が上がり、驚いて機首を下げたところで接地していました。多分、あれ。ノーズで跳ね返ってポーポイズになってます。でもシミュレータは機体をちゃんと降ろしている。

なぜでしょう?電子入力だから?小刻みな入力に相当過剰に反応します。

気持ち的には重大インシデントか航空事故やらかしたという、複雑な気持ちですが。その他にも所々シミュレーターと割り切らないといけない部分が。

ATISが実際に聞けるのにはちょっと感動しました。ただ高度計規正値(アルティメーター)が聞こえてきて、いざ数値をセットしようとしたら、なんとセットできない!ずっと2993のまんま!

これも反対側のシミュレータにはついているのですが、こちらには無いとのこと。道理でファイナルに乗った時、やけに高度下がりすぎてると思ったわけだ。

1回パワーオフストール入って、回復操作始めてる最中に700フィートも隕石みたいに落ちていった時も肝を冷やしました。

実機の2倍は落ちた気がします。

3000フィートを仮想のランウェイにしていたのに終わった時は2700フィート。はい、アウト―。

 

でもその他、ラダーの反応は結構実機に近いものがあると思うのだけど。

何度も通常出力以下のGreen Ark下限を割りましたが、Engineは普通に回り続けていました。

もしかしてインジェクションタイプのセスナ172だったのかな?

とりあえず各マニューバーをやりましたが、終始Engine出力はすこぶる快調。途中から口で言いながら、そこにCarburetor Heatがあるつもりで操作の真似することにしてました。

 

ちなみに誘導路はもちろん、グアムの管制塔やACIハンガーも再現されていてよかったです。

せっかくなので実際の景色と見比べてみましょう(笑)

 

 

 

 

 

1時間ほどフライトして最後はACIハンガーの前まで移動して、ENGINE SHUTDOWNです。

ちゃんとパーキングブレーキまで(笑)

やはりしばらく飛んでいないと、計器や飛行姿勢のクロスチェックがおろそかにになるようです。

そもそもイメージトレーニングで計器盤の写真は見ていましたが、実際の飛行諸元をリアルタイムで表示してくれるフライトシミュレーターを使って思い出すのとでは雲泥の差でした。

百聞は一見に如かずということでしょうか。

マニューバー中は高度が100フィート以上ずれていたり、Turn Coordinatorのボールが右に寄ったままで修正していなかったり。

手と足を同時に使えてないので、機体を操縦しきれていないのです。

2回目、3回目と練習しながら修正を入れるとほぼピタリと収まるようになったので、やはりこのクロスチェックと手足の動きはやらないと体が忘れるのでしょう。

実機とスイッチの配置は違いますが、やりようはあるということが分かり、改めてフライトシミュレーターは感覚維持に有効だと実感した1日でした。

ただですね、ブレーキだけは。

少し力入れただけで機体がつんのめるほどブレーキが効くようになっていて驚きます。しかも踏むとカチッ!と音がするのでまさか感圧式では無くスイッチ式なのではなかろうなと思いました。左右同時にブレーキかけるのが、あのシミュレーターでは至難の技です。

もういっそThrottle Idleにした方がゆっくり止まってくれて安心です(笑)

しばらく通いながら感覚を維持するようにしたいと思います。

 

さてさて、今日はここまで。

 

 

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