飛行訓練 -転校とグアムー
今日は飛行訓練について投稿したいと思います。今でこそようやくまともに訓練を始められていますが、その前に紆余曲折ありました。
実は3月下旬~5月初旬までCaliforniaのWatsonville Municipal Airportで飛行訓練を受けておりました。しかし訓練が終わらなかったのでグアムに転校し、通い通学に切り替えたわけです。あんな長期休暇をいただいておきながら、CheckrideどころかSolo Flightまで出れておりません。天気が悪かったのか?そんなことはありません。ほぼ毎日飛んでいました。ただし風はめちゃくちゃ強かった。
Flight Trainingがはじまり、ああこのまま最後まで行けるかな~と訓練していたらあれよあれよと日数は過ぎてしまったわけです。
何が悪かったのか。まずプロシージャ―がすぐに頭に出てこなかったのは手痛かったです。一生懸命覚えようと夜中までテキストを見ておりましたが、同時並行に学科試験の勉強もしていました。絶対渡米中に合格させなければと必死だったのです。これはいけない判断でした。
そうです、渡米前に学科試験の勉強を独学でやろうとして失敗していたのです。確かTEST PREPを購入したのが年末ごろだったので、英訳しながら1つ1つ内容を理解しながらやろうとしていました。学科の解答は丸暗記して試験に臨めば大丈夫!という話しをフライトスクール訪問や経験者の口コミで聞いていたので油断していたのですが、無理でした。そもそもなんの問題なのかが理解出来ていないからです。
結果、渡米中に余計な負荷がかかることに。とてもとても反省点です。
ということで年末から3月の渡米まで会社の昼休みと夜はTEST PREPの翻訳と理解。同時並行でフライトスクール渡米前のTSA登録(米国国土安全保障省のPublication Libruryで書類を検索してようやくAFSP関連の書類を発見、これを元に入力に必要な事項を確認)や航空便の手配。TSAの指紋登録(これがまた内容を確認したり、英語でちゃんと記載するのに時間がかかりました)。パスポート無くした時に必要な戸籍謄本の取得。(パスポート無くしたらパスポートサイズの写真と戸籍謄本の原本、それに手数料3万円だったかな?が必要)
Part61(Studentの進捗に合わせて自由に訓練課目を組み立てて進められる)の学校でTSA登録のみであとはESTAがあればOKと言われていましたが、Part141(訓練にはFAAから認可されたシラバスがあり、Stageが大体3段階ほど設けられていて、Stage1、2、3と Checkに合格していき最終的にCheckrideまで進むというPart61に比べたら時間をかけてやっていくしっかりした教育校。といっても本人の覚え具合により。認可を取るにはそれなりの施設・機材・設備・教官・教育体系が揃っていることが必要)の学校ではM1ビザ取得が必須。さらにUS Customs and Border Protection(米国税関・国境警備局) で入国関連条項を調べ、このPDFを見つけました。そこの6ページにはI-20やI-20に登録してお金を払った証明となるSEVISの持参、口座残高証明(Evidence of financial resources)、スクールからの入校関係の証明書類。必要書類を揃えなければ外国人は訓練出来ないですとうたっているので、どうにも法律的にPart61って大丈夫?という不安が残り大丈夫なのかリサーチ(関連文書や通達をインターネットで検索して確認していく) にかなりの時間を費やしました。
ただこのPDFには適切なビザを持っていることとありますが、SEVISが発行できるのはPart141の学校だけでPart61の学校は発行が出来ないのです。つまりM1ビザはPart61では用意できない。しかし日本はVWP(Visa Waiver Program)の参加国です。つまり渡米目的が90日以下の「観光/旅行-旅行、休暇、娯楽、友人や親族の訪問、休養、治療、同窓会や社交、奉仕活動など、及び報酬を伴わない音楽やスポーツなどイベント或いはコンテストのアマチュア参加」であるならESTAの申請のみで行けます。ESTA申請は当然留学目的では使えないと明言していますので、休暇の旅行でカリフォルニアに来ました。その途中にフライトクラブへ入会し同乗訓練ついでに美しい景色を見て回ってました。というのはかなりグレーゾーンですがOKなのです。ただしその人が休暇の観光をメインにしていても、持ち物から入国審査官が留学と判断したらその時点でアウトな訳です。フライトスクールに問い合わせてもESTAとTSA登録だけで大丈夫との返事。大分不安になりました。
そこでグアムのTSA Officeに問い合わせてみることにしました。結果は短い期間なら観光だろう?ESTA持っているならOKとのこと。あとちゃんとTSA登録してねと。これはもしや行政機関によっては見解が違うパターンなのでは?とも思いましたが。とりあえず自己責任で行くことにしたのです。
なんてことをやっていたら学科試験の勉強に割く時間がどんどん無くなっていきました。行く前から結構疲れてます。
ついてみたら機体が2機しかない。あれ?多発機が1機あるはずでは?と思って聞いてみるとギア上げたままランディングしてしまい。今はもう無いという。え~広告や資料請求には多発機の訓練も出来るとあったのに、広告に偽りありじゃないかと。思いつつも自分の訓練が出来ればいいやとスルーしていました。
学科試験は70点の合格点に対して87点。でもスクールに戻ったらボロクソに言われました。「皆90点越えが当たり前で大体95点ぐらいですよ」と「人によってはもう1回受けて点数上げてたりしますよ」と。たしかに学科試験の失点問題は合格シートに記載され、ここを中心に試験官は口頭試験の時に質問してくるとのことなので出来るだけ点を取れるにこしたことはないが。疲れて帰ってきて早々言われるとカチン来る。というか自社内と言いながら試験場所が他社ってどういうことだろう。他の訓練教官もいないみたいだし。ここにも広告に偽りありでした。まあ試験が受けられればいいやとここもスルーしていました。
え~まじかよ。と思ってグアム行ったら「おお!結構いいですね!」と。なにこの落差。。。
まあグアムに転校したのも、カリフォルニアの学校で飛行時間が30時間を超えたあたりから、なんだかここ怪しいなと思い始めてきたからです。
プロシージャーも大分慣れてきて、Traffic pattarnはほぼ1人でなんとか回れるようになっていました。どうにもベースからファイナルでの高度処理が難しい。そこではダウンウィンド、ベース、ファイナルと1度フラップを下ろしたらそこからパワーを入れるのはフラップにも悪いし減点対象でダメ。なのでダウンウインドからどのぐらいのパワーセッティングか、必要な高度まで下ろし具合を決めてから降りてくることと。んんんんん?Airplane Flying Handbookには1言もそんなこと書いてないし、てか最後はパワーで微調整とかパワーで吊ってやんわり降ろすとかはよくインターネットのInstruction Siteとかには書いてあったぞ。そもそもそんなことしたら低すぎたらGo Aroundするしか無いじゃない。疑念を持ちはじめました。ただはじめてのインストラクターで、そこには1人しかいないし、トマホークという機体は着陸が難しいと聞いていたのでそういうものなのかと言われた通りにやっていましたが、これでは良いコースに乗れない。じゃあ何か。この機体でトレーニング受けた生徒は皆こんな感じでやれてるのか?嘘だろと。風が無い日はまだいいですが、ここめちゃ風強いのが日常なんです。そしてしきりに他の訓練生は毎日もっとのってるのにもう辞めちゃうのと、自分のペースで出来ると聞いていたのにもっと乗れと勧めてくる。これが一番頭にきました。最後の日にはもう乗る気すら無くしていました。最初の飛行訓練は毎日飛べはしたものの事前準備から飛行訓練中の勉強姿勢まで全体的には失敗だったと思うようになりました。ただ観光したり、アメリカ本土の様子を実際に見れたのは良い経験になったかと。ちなみにその時の写真がこちらです。
世界でも類を見ない多数の海生生物が集まるモントレー湾には海洋調査や学術調査で学者さんが多数来るそうです
ちなみに世界有数のTenperature Inversion(気温逆転)が起こる場所です
中断して帰る選択をするのが正しい判断だったのでしょうが、そのまま居残り飛行時間44時間でCross-countryどころかSoloに出ていないという結果を残してしまったわけです。これは搾取されたと気づいたのは帰って会社のパイロット達に相談してからでした。そんなやり方聞いたことが無いと。グアムでもそれは軍の航空隊でのいじめと同じやり方で、多分カモにされたんですよとのことであった。現にこちらでは3日間しか飛べなかったが初ソロに出ても特に問題無いとのこと。貴重な訓練費だったのにと後悔しています。2度と行くまい。
とはいえ飛行時間44時間を無駄にするわけにもいかず、引き続き訓練を行う決意のもとグアムに来たわけです。
転校自体はすでに登録していたTSAの申請をグアムのフライトスクールにも出してApproveをもらうだけです。指紋登録は一度してしまえばそのまま引き継がれるので、あとは再登録料130ドルの経費だけです。
次回からグアムの飛行訓練内容を投稿していきたいと思います。