今回のチェックライドについて-Part2-(当日試験前IACRA準備編)
2019/03/07
前回の投稿に引き続き、今日はPrivate Pilot Check Rideの当日試験前準備について投稿しようと思います。
当日の朝はホテルのチェックアウトのためにトランクをゴロゴロ引きながらフロントまで移動。
清算を済ませるだけなのですが、フライトスクールの方にピックアップしていただく時間は朝の6時30分だったため。
朝食を食べようにもお店はどこも閉まっています。
そのため前日の夜にレオパレスのレオマートで朝食を買っておきました。
冷凍のミール、Chikin TERIYAKI Bowl(照り焼きチキン丼)とマンダリンオレンジ2個。それとチェックライド前にお腹が減る可能性が想定されたので、Retort Cooked Rice(レトルトごはん)の大盛を1つ買いました。Micro Wave(電子レンジ)で温めるやつです。
本当は手早くどこでも食べれるパンを多めに購入して、状況に応じて食べられる方が良かったのですが、なんとレオパレスにパンが入荷する日が1週間のうちで水曜日に指定されてしまったようで、パンの代わりにクッキーやらクリスマスパウンドケーキやらが大量に置いてありました。
さすがにパウンドケーキを買うには、食指が伸びませんでしたので、次に候補に挙がったのは缶詰でした。でも、チェックライド前に缶詰というのも何か味気なく、もっとまともに手軽に食べれるものは無いものかと探した結果が照り焼きチキン丼とマンダリンオレンジ2個ということになりました。かつ丼置いてくれたら験を担げてよかったのですが。リクエストしようかな。
案の定、チェックライド終了後に強烈な達成感とともに、強烈な空腹に襲われたため、ものの1分でレトルトご飯は食べつくしました。
無事にチェックアウトを終えて待っていると、フライトスクールのピックアップカーがやってきました。
レオパレスに宿泊されていた日本人訓練生の方と一緒に乗り込みます。最近スクールに導入された新しいワンボックスカーでとても綺麗だし、静かだし、サスペンションがしっかりしているのか段差でもそんなに揺れないしと、乗り心地が良かったです。
スクールについてから教官に挨拶したのもつかの間、すぐにIACRAの登録確認とAircraft Mentenance Log Bookや
Airworthiness Directivesの記録の確認などを一緒に行いました。
そしてしばらくすると教官は今回の試験を担当される試験官のBさんをホテルまで迎えに出ていかれました。
その間に試験室のテーブルに最新版のFAR/AIM、Supplement、Pilot Operating Handbook、Navigation Log、Weight &Balance Data Sheet、AD List、Aircraft Mentenance Log、Propeller Log、Engine Log、VFR Sectional Chart、Aeronautical Knowledge Handbook、Airplane Flying Handbook、Check List、E6B Flight Computerなどをずらっとまとめて並べます。
これらは全て、FAR公認の資料となります。それ以外のものは持ち込みが出来ません。
Flight Computerに関しては電卓版のものも持ち込みは認められています。
それと大事なStudent Pilot Certificate、Medical Certificate、Photo ID(自分の場合はパスポート)です。
1人で揃えられる資料を揃えるとともに、オーラル対策資料やログブックに不備が無いか繰り返し、繰り返し読み直します。
ここでIACRAについてご紹介いたします。アイアクラと読みます。
Integrated Airman Certification and Rating Application (IACRA)
こちらはアメリカ連邦航空局(FAA)がAirman Certification(航空従事者技能証明)やRating(限定変更)などの申請を電子フォームにて取り扱うサイトのことです。
ここへ正確に登録していないと、チェックライドを受ける時の受験申請書作成や結果表の印刷、不合格だった時の証明書(Notice of Disapproval)の印刷、などなど。
FAAで行われる試験の申請関係書類が作成できないのです。この手続きを完了してチェックライドを受験し、その後Temporary Certificate(仮免許)が発行されるためには以下のような流れがあります。
1.IACRAにアカウントを設定してUsernameとパスワードを登録する。
2.FTNナンバーというものが完了画面に出てきます。記録する。
3.アカウント登録時に登録したメールアドレス宛にIACRAからメールが送られてくる。
4.次回以降は自分で登録したUsernameとパスワードでログインする。
5.アカウント登録が終わると、New Application Formが作れるようになる。
6.New Application Form作成を選択すると、
・自分の個人情報
・Medical Certificateの情報
・試験を受けようとする航空機の種類、試験を受けようとする航空機での経験飛行時間
・Flight ExperienceごとのFlight Time
・Certificate取得後に登録してある住所以外のSpecial Addressへの郵送を希望するか。
7.入力が終わると、Submit(提出)しますか?という画面が出てくるのでSubmitする前に念のため確認する。
8.Submitする。一度Submitすると、もうFileした本人は編集が出来ません。教官や試験官はSubmitされた情報をFTNナンバー検索で閲覧することが可能になります。
9.チェックライド前にはSubmitされた情報を教官に確認していただき、Electronic Sign(電子署名)を入れていただく必要がある。
10.教官のElectronic SignがされたApplication Formはチェックライドの時に試験官が確認する。
11.確認が終わったら試験が開始される。
12.試験が終了した後、試験官が合否内容をIACRAの申請書に入力する。
13.合格すると、試験官が所定の入力を行い、ここでTemporary Certificate Papar(仮免許)が出力印刷できるようになる。
14.受験生は試験官から渡された Temporary Certificate PaparにSign(署名)を書き込む。するとその時点から有効になる。
15.不合格となると、Notice of Disapploval of Applicationが(不承認通知)が発行される。ここにはなぜ不合格になったのか理由が明記される。受験者の住所氏名、受験しようとしている技能証明または限定変更、フェイルした試験内容(Flight、Oral、Practicalのうちのどれか)、使用した航空機、ログブックの記録時間、そしてCOMMENTS欄にはフェイルの理由が書かれます。
そして試験日とイグザミナーサイン(試験官署名)が最後の項目となります。このNotice of Disapproval of Applicationの紙を保管しておき、飛行教官とフェイルした事項について再訓練が行われた後、60日以内であれば、再試験を受けることが可能です。
もしOralが受かっていて、Flightでフェイルしたなら、次の再試験はFlightだけという仕組みです。
60日を過ぎると、また新たにIACRAでFormを新規作成して、1からやり直さなければなりません。自分はこれでした。
これを6月にもらった時は、これはなんていう絶望ですか?ってぐらい見つめてましたね~。この紙1枚もらうために何百万も費やして何日も有給代休費やして訓練してた訳じゃないのになあと、次の訓練費用本当に用意できるのかなぁと。体中の血の気が引いてましたからね。今となっては良い思い出です。(笑)
とまあ、こういった流れで使用するのですが、情報を入力するときは注意深くしないといけませn。
登録が完了するとFTNナンバーなるものが画面に出てきますが、絶対に、絶対に、絶対に、記録することを忘れないでください。
教官や試験官はこの番号をもとに、受験生の情報ページを確認しています。とても重要な番号です。
また、パスワードについても絶対に、絶対に、絶対に、記録することを忘れないでください。
Log BookのBlank Pageにでもボールペンで書きこんだりしてもいいですし、この番号はとても重要な番号です。
繰り返しますが、忘れないように、いつでもレビュー出来るような記録方法で記録するようにしてください。
このFTNナンバーとは(FAA Tracking Number)のことで、FAAが受験者(Applicant)の情報を追跡するための番号です。
アカウント登録が完了すると、次回以降はUsernameとパスワードでログインする訳ですが、ここに恐怖のシステム仕様があります。
このパスワード、、、3回間違えるとアカウントが一時的にロックされます。(Temporary Lock Out)
そしてこの一時的(Temporary)とはどの程度ロックされるのかということですが。
もしこれがチェックライド当日の朝にログインしようとして、3回間違えると、その時点で終了です。色々な意味で。
そうならないためにも、1回でも間違えたら、ログイン枠の下にある「Forgot Username or Password?」を押して
余裕をもって再取得する方が無難です。2回目まちがえたら、もうリーチかかってるので即刻再取得するべきです。
このTemporary Lock Out、スクールの方のお話ではしばらくすると解除されるようですが、スチューデントの方のお話を聞いていると2日間ぐらいLock Outされた方がいたようなお話がありました。
また、Lock Outが解除されない場合はオクラホマのFAAまで電話が必要になるようです。
もちろんあなたにとって、休日に美味しいピザを注文するように気軽に出来る電話では無くなるでしょう。
英語を流暢に話せる人でないと、「あれ?君もしかしてCertificate持ってるのに英語話せてないの?じゃあ免許剥奪ね!」
っていうことが実際あったそうです。
Certicicate HolderはPrivilegesでも書かれていますが、英語が読めて話せて書けて、そして理解できることが最低条件のためです。
つまりは今後、訓練を続けてライセンスを取得したい人にとっては非常に重要なものなのです。
まあ、自分の場合は6月にチェックライドをフェイルした後、再起を期して挑戦しようと渡航した9月はチェックライド当日の朝のスクールチェックでNot Ready判定となってしまった時のIACRAがSubmitされずに残っていたので、飛行時間を少し書き換えるだけで準備が終わりました。
ですが初めてこれを作る時は3時間ぐらいログブックとにらめっこして、検算してを繰り返して苦労しながら作成しました。
その時の経験が元で、自前でエクセル表計算ソフトを使用したログブックのバックアップを作成しています。
それを見れば、どの飛行時間がいくつあって、個々の積算は何時間何分なのか一目瞭然となりました。
そうこうしているうちに間もなく教官にお迎えされた試験官のBがオフィスに到着する頃合いです。
ああ、元気に挨拶することを心がけよう。第一印象、、、ではないけども最初の印象が一番大事だ。
今ではリタイアされているようですが、元米軍人さんです。以前お話した時は温和で優しげな方だったので、また同じように話せたらいいなと思っておりました。
試験官Bさん : Hi!
自分 : Good Morning,Sir!Nice to see you again!
試験官Bさん : Are you Today's First ?
自分 : Yes,Sir!
そんな挨拶でしたが、そこからは試験官Bさんが奥の試験室に荷物を置き、教官と今日以降の試験についてお話をされ、しばらくしてから今日の試験の準備に入ることになりした。
まずはIACRAの内容とFlight Log Book、それにPhoto IDやStudent/Medical Certificateの確認です。
ここでIACRAに早速間違いが発見されました。Flight ExperienceのFlight Timeの表のところは間違い無いのに、その下段に今まで受けたFlight Instructionの時間を入れるのを忘れていたのです。
そうなるとSubmitされていた申請書は、試験官のアカウントから差戻し処理がかけられます。
私が再度、IACRAにログインして、編集が可能になったFormの訂正箇所を修正して、再度Submitすれば修正は完了です。
そこからは、いよいよオーラル試験が始まりました。
以前と同じように、この試験の概要説明からしていただきました。
以前聞いていた分、どういう単語がどういう意味を持つのかよく分かりますが
なにより試験官Bさんは以前受けた試験官Kさんよりも話し方がゆっくりめで聞き取りやすいです。
坦々と諭すように話してくれました。
次回はチェックライド当日のオーラル試験について投稿しようと思います。
さてさて、今日はここまで。