第2回 PGUM FLT TRNG 2016.11.23
2017/05/13
今日はグアム飛行訓練第2回の2日目について投稿したいと思います。
2016.1123 PGUM LOCAL TRNG FLT
※この日のMETARデータを書き込んだシートが探しましたが見当たりません、多分ホテルか。まあいつもと同じような天気で風強めです笑
FLT TIME:01:12
T/O:6回、L/D:6回
Short Field Take Off/Landings
Soft Field Take Off/Landings
今日はオフィスで待機していると、今まで担当されていた日本人教官の方が訓練飛行⇒遊覧飛行⇒訓練飛行と非常に忙しそうにしていました。今日だけで3回は飛んでいる様子。オフィスにはまだ飛んでいない訓練生が私も含めてあと3人。これは今日はもしかしたら飛べないかな?とも思っていました。
今日アメリカはThanks Giving Day(感謝祭)で法定休日となっています。11月の第4木曜日がそう決められているそうで、街にはいつもより人通りが多く、商店にはセールの垂れ幕を掲げているところやお休みのところなどがあり休日の雰囲気が出ていました。アンダーセン基地からも軍人さんが街に繰り出しているご様子。この日の夕食はホテル近くの日本食居酒屋に行ったのですが、現地の女性店員さんが「今日はみんなお休みだけど、私は働いている。なんでだと思う?それも朝から今までずっと、ずっと、ずっと笑」ととても憂鬱なご様子。心中お察しいたします。
オフィスで引き続き待機していると、米国人教官の方と少しお話していました。相変わらず片言英語でなんとか話して、少し聞き取れる程度ですが。
自分「今日はThanks giving dayらしいですね、それで昨日Jさんはテンション高めで帰っていったんですね~笑」
R教官「そうだね、ところでもうフライトした?」
自分「いえ、まだです。K教官忙しそうです」
R教官「OK!じゃ行こう!」
自分「!!!??? え?いまですか?」
R教官「そう、機体あいているよ」
いえ、問題はそこでは無いのです。生まれてはじめて米国人教官の方からこの日Trainingを受けました。正しくは突然受けることになりました。
多分、片言とは言え会話しているから行けると思われたのかと思いますが、日常会話ならジェスチャー付きでなんとか通じる程度、会話だけに集中できる状況ならいざ知らず、Flight Instructionを英語で受けるのは話が別です笑
結果は散々な状況です。Instructionを必死に聞き取ろうとしていましたが、エンジンをかけてからは忙しさと早口のネイティブ英語を聞き取るのと、管制の指示を聞き取るのと、チェックリストの忙しさと相まって飛ぶ前からいつも以上のポテンシャルが全然出ていません。というか飛ぶ前から怒られています。いつも出来ることが全然できません。ヒエーやばい!今日絶対なんか大きな失敗しそう!
予感は的中です。
Traffic PatternのProcedureが全然あべこべになってたり、RWY6Rから上がってRight Downwindに入ってから思いっきりWCA(Wind Correction Angle=偏流補正角)取ってなくて、あれよあれよと風に流されて滑走路側へよってしまったり、Touch&Goに至っては再度上がる時にOil TempやPressure、Air Speed(速度計)がAliveか確認するために発声していましたが、Approachが安定してなくてドリフトぎみのため修正するために時間取られていたらSoft FieldのClimb Speedと少しずれた速度に合わせようとしていたり。あげくの果てにはFinalへEarly Turnしすぎて教官の口から「Ridiculous」(ばかげてる)という言葉まで飛び出す始末。ヒエー!英語の授業以外で本当に聞く場面に遭遇するとは、しかも原因は自分。
降りてきてエンジンを止めてからはもうぐったり。普段やれていることが出来ないばかりか英語を正確に聞き取れていないことからMiss Communicationが発生している。教官は何度も言ったのに!とお冠。多分今年1、2を争う精神的ストレスのかかる状況でした。とにかく無事に降りたので、Post Breifingの時にちゃんと分からなかったところをちゃんと聞こう。
ホワイトボードに図示していただいて、普通に話していただくと地上では3分の2ぐらい内容が分かる。それに多分こういう内容であってるだろうと確認の意味をこめて自分で今の内容を片言英語で話してあってます?と聞くと「That's right」とのこと。良かった。それとこうも言っていただいたのがとても励みになりました。
・君のATCや英語は今は駄目だが、訓練を続けていけば慣れる。勉強を続けていけば話せるようになれ。ナーバスになることは無い。
・私は怒っているのでは無い。手順(Procedure)を先取りして覚えなさい。飛行を安定させなさい。ナーバスになることは無い。
・FAAのCheckRide試験ではShortFieldが出来るか出来ないかは非常に重要で、出来るならかなり合格に近づく。
・Soft Fieldという項目は実はチェックリストには載っていない項目だから教わった手順をしっかり覚えてやれるようにすること。
・ShortField Landingのブレーキが甘いからドライビングブレーキになっていて飛行機(の車輪)にとても良くない。ちゃんと止まれるように強く踏む。
・Engine RunUp Areaはなるべく端の方に寄せておけば、他にランプにいる人も、物も、飛行機も決して影響を受けないからしっかり寄せておくこと。
・君のKnee Board(ニーボード)がControlにつかえて邪魔している、やり方を考えてFull Control出来るようにすること。
そして面白い教材があるから見せてあげようと、多分時ナーバスになった私に気を遣うように面白い航空話をいくつかしていただきました。
これはその時の写真で、水分とAviation Gasolin(AVGAS)がどういう風に分離しているかのサンプルです。
地上に戻ればしっかり教えてくれる。日本人の自分にもホワイトボードや身振り手振りも加えて一生懸命教えて頂けたことがとても良く感じました。
そうはいっても、聞き取れた英語が少なすぎるのは自分にとって重大な問題でした。早速ホテルに帰ってからボイスレコーダーの内容をタブレットに移して、内容を確認しながら英語で書き起こしてノートにまとめました。分からないことが残れば、多分結構致命的な事態を招きかねないと強く感じたからです。不明な単語や表現は電子辞書やパソコンで調べ、明日R教官に話す時、どう言えば伝わるのか文章を組み立ててメモを作りポケットに忍ばせたりしていました。最終的に夜中の2時過ぎぐらいまでかかってしまいましたが完成しました。
※ここで1つ余談なのですが、グアムには深夜便で到着される観光客が多いため、チェックインのお客さんの気配や話し声が廊下から結構していました。
深夜に寝つこうとするとなかなかすぐに寝つけないほど騒々しかったです。
翌日ノートにReview Summaryを作ってR教官の元へ。
昨日の内容を再度確認したいので少しお時間よろしいでしょうか?と聞くと快く応じて下さいました。
このフライトスクール選んで良かったと思う理由がまた増えた瞬間でした。
次回は引き続き飛行訓練について投稿したいと思います。