Seagull(かもめ)とのニアミス、バードストライクについて
2016/12/17
Airworkに引き続き、バードストライクについて投稿しようと思います。
アメリカでは環境団体が非常に強い発言力を持っています。エプロンで水が混入した航空燃料を少量で蒸発だろうと打ち水のように捨てたパイロットが環境団体に取っ捕まるということがあったそうです。なのでバードストライクについてもFAAは積極的に報告を上げるようパイロットに促しています。
FAAのWildlife Strike Datebaseでは1990年から収集されたデータが検索・閲覧できるようになっており、報告もこちらから上げることが出来ます。
実際にSeagullとニアミスした際の動画です。最接近する5秒前ぐらいに視界に捉えたのですが、本当に一瞬でした。
これはSanta Cruzの桟橋に行った時の写真ですが、羽を伸ばすと1m以上はゆうにあります。
それ以外にも航空図でSpecial Conservation Area(国定公園や動物自然保護区など)は対地2,000Ft以下は飛行してはいけませんし、2年ほど前から新しく設定されたProtect Marine Lifeは対地1,000Ft以下は飛行してはいけません。(アシカやラッコ、とにかく海生生物の保護区らしいですがちょっとどこ探しても正式名称が載っていないような。Protect Marine Lifeといえば試験官には通じるそうです)
機体の整備中にエンジンの中でお亡くなりになっている鳥が見つかった話も聞きます。あとは最終進入中に、あと少しでTouchDownなのでパワーをアイドルまで絞っていると突然小鳥が前にを横切った時など、低速低高度で避けたら確実に墜落します。避けようがありませんでした。幸い、その時は当たらずでしたが冷や汗がブワッと噴き出しかのような緊張感だったのを覚えています。もしエンジンに吸い込んで火でも出ようものならひとたまりもありません。要注意です。
FAAのAF/D(Airport Facility Directory)、今でいうChart Supplementではそれぞれの空港情報の中に鳥についても載っています。
「Seagulls on and invof arpt」とあれば空港とその周辺にSeagullが飛んでいるから注意しろという意味です。
※invof=in vicinity of ※arpt=Airport
次回は夜間飛行について投稿しようと思います。