JCAB自家用操縦士(飛行機)学科試験(当日)
2017/03/13
昨日、JCABの学科試験を受けてきました。
航空法規を除いて、ほとんどスタディガイドに目を通していなかったのですが、意外と解けました。
普段の仕事の知識+飛行訓練の知識がそのまま載っているようなものなので、水を得た魚のようにスラスラと。
ああ、転職しといて良かった。
お世話になった会社の方々、教官の方々に感謝です。
さて中身について
教科は航空気象、航空工学、航空法規、航空通信、空中航法の5教科が順番に実施されました。
試験時間は各教科40分。空中航法のみ試験時間は1時間です。
最初の学科試験は必ず全教科受験すること。そうしなければ一部科目免除の申請は出来ないので、最初の学科試験は航空法規だけ受けて帰るようなことは出来ません。
持ち込み可能な物は筆記用具としてHB鉛筆またはシャープペンシル、鉛筆削り、消しゴム、航法用計算盤(Flight Computer)のみです。
そして試験開始後30分経過したら、答案用紙を試験官に提出して退室することが出来ます。
それぞれの教科のあいだに10分間の休憩があります。昼休憩が空中航法の試験前に取られました。
試験開始時刻の5分前までに着席しなければ、受験は認められません。
とはいえ、途中の試験では少し配慮があったようですが。
また、携帯電話の電源は必ず切ること。バイブレーションの音は不正行為とみなされる旨、試験官から説明されました。
スケジュールは以下の通り
航空気象(09:00~09:40)
航空工学(09:50~10:30)
航空法規(10:40~11:20)
航空通信(11:30~12:10)
昼休憩
空中航法(13:00~14:00)
場所は西巣鴨駅前の大正大学10号館です。久しぶりに大学のキャンパスに入れるということで、少し楽しみにしていました。
試験日の朝は久しぶりの都心部への電車移動ということで、少し早めに家を出て、30分前に試験会場へ到着するはずでした。
電車遅延等も特になく、スマートフォンでJAPA会員サイト内に公開されている学科試験スタディガイド電子版を見ていました。
この先の交通情報が気になり、経路を再検索してみると、中野から高田馬場へ東西線で移動した方が10分も早いという検索結果が出たのです。
なるほど、わざわざ新宿に行くよりもショートカット出来る。
普段、朝の東西線は平日ならば人と人に潰されるほど混雑します。ですがその日は土曜日、それほど混んでいません。
東陽町の駅へ通勤するときは何度ドア窓にへばりついたことか。体勢を維持しようとしても、次の駅に着けば人1人の力など雪崩となって押し寄せる人波には無力だと何度も痛感するのです。そして最後には流れに身をゆだねるのが最適だと理解します(笑)
もちろん、種々の誤解を避けるため手はいつもハンズアップ状態。東西線の隣の車両で痴漢騒ぎがあった時、間違われたら人生終わるな、電車怖いと実感したものでした。
少し話が脱線しましたが
とりあえず、ナビに従って中野で東西線に乗り換えました。
そして高田馬場で乗り換え中に時間を取られてしまいました。地下鉄からJRに昇る道が結構混雑していて、ゆっくりとしか歩けません。何かイベントでもあったのかな?結局、山手線に乗り換えられた時には10分ほど時間を消費していました(笑)
巣鴨から西巣鴨への乗り換えはスムーズにすみましたが、西巣鴨駅のすぐ隣にあるはずの大正大学の入口が分からないという状態に陥り、結局試験会場に着いたのは開始10分前。
30分余裕をもってこれです。東京怖い。。。。
駅から歩いて3分もかからない、とても綺麗なキャンパスです。学生時代に戻ったようで、気分が高揚します。
研究科の内容から、仏教系の大学なんだろうなぁとか
推測しつつ、試験会場である10号館へ急ぎます。会場前にはこのように立て看板で「航空従事者学科試験会場」との看板が立てかけられていました。
教室は事業用操縦士と自家用操縦士、それと航空通信士の受験者席が用意されていました。
教室の人数比率は事業用操縦士7割、自家用操縦士3割といったところでしょうか。航空通信士の受験者は1名か2名のようです。
年齢層は10代後半から20代前半がほとんどのようですが、ちらほらとスーツ着の20代~30代の方々や、40代~50代の方々も見受けられました。
航空法規はスタディガイドを見ていましたが、その他は見ていなかったので最初の航空気象は合格点取れるかなぁと少し気がかりでした。
ですが試験が開始されると、全教科が20問しかないので、開始10分も経たずに解答マークシートの記入が全て終わってしまいました。
え?!これだけ?!!
解答マークシートの解答欄が50近くあったので、配られた問題用紙を自分が取り損ねたかと疑いましたが、裏面を見ると問題が完結しています。間違いないようです。
ひととおり見直しをして、マークシートの解答間違えもありません。とするとあとは退室可能時間の20分後まで、おとなしくしているしかなくなります。
姿勢を正し、目を閉じて瞑想もどきをしてみたり。よく晴れていたので窓からキャンパス内の建物を見ていたり。
なんだ余裕かも。と思っていたら航空通信でつまずきました。
その問題がこちら
「無線電話が故障した状況で着陸する場合の操作要領で、誤りはどれか?」
①トランスポンダーを7600にセットして一方送信をしながら飛行場に近づいたところ管制塔から白色の閃光灯が発せられたので、主翼を振ってダウンウィンドに進入し着陸した
②ダウンウィンドを飛行していると緑色の不動光が管制塔から発せられたので着陸できると判断した
③着陸滑走で十分に減速し管制塔を見ると白色の閃光を確認したので滑走路を解放しエプロンに向かった
④エプロンに向かう地上滑走中、管制塔から緑色と赤色の交互閃光が発せられているのに気づいたので、補助翼を動かし着陸灯を点滅させた。鳥の群れが左から誘導路に入って来るのが確認できた
ん?なんだこれは?と一瞬固まりました。②~④は明らかに正しいので、選ぶべきは①なのですが。
トラポンを7600はRadio Failureの時なのでOK
一方送信するのは、壊れてるけど発信は出来てるかもしれないからこれもOK
・・・・管制塔から白色の閃光灯が発せられたので、主翼を振ってダウンウィンドに進入し着陸した・・・・この部分
アメリカのFAAでは飛行中の白色の閃光灯の意味はNot Applicable、つまり適用されないので意味が無いのです。
最初はそれを思い出したのでこれが間違いなんだろうなと思いましたが、
いや待てよ。
日本のAIMで※が書かれてた所だ。これ日本だとOKなんじゃなかったっけ??あれ?全部あってない?
これだけは悩みました。本当に悩みました。退室時間直前になっても、日本とアメリカの指向信号灯の違いが他にあったかもしれないと問題を読み返して座学を思い出そうとしていました。
もしかして④の補助翼を動かし、着陸等を点滅させたが間違いなのではないか。
それとも①の白色閃光の意味があってて、主翼を振るのが間違ってる?ダウンウィンドに入る前だからランディングライト点滅させるのが正しい?
①か④か、、、、、、、、う~~~~~~~~ん
多分①なのだろうけど、よくよく考えたら白色閃光だけど進入・着陸する前に、タワー空港なら必ず緑色の不動光で着陸許可もらうよな~、白色閃光だけで着陸した?それとも着陸したあとにエプロンに進むところが足りない?日本独自の条件が他にあったっけ?
う~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん、駄目だ。思い出せない(笑)
最終的に①を選びましたが、気になって気になってしょうがありません。帰ってすぐにAIM362を見ると
表3-7 指向信号灯
合図の種類:白色閃光(FLASHING WHITE)
航空機が飛行している場合の意味:※この飛行場に着陸し、※※エプロンに進め(Land at this airport and proceed at epron )
そして但し書きにはこうありました。
「※印の閃光に従って(白色閃光に従っての意味)飛行場に近づいた航空機には、着陸に際して着陸許可の信号(STEADY GREEN)が発せられる。※※印はFAAでは使用されない」
つまり、「飛行場に近づいたところ管制塔から白色の閃光灯が発せられたので、主翼を振ってダウンウィンドに進入し着陸」まではあってるけど、エプロンに行ってないからダメ?ということなんだろうか。
FAR AIMだと§91.125 ATC Light SignalsではやはりNot Applicableでした。
多分①ですかね。あ~~~すっきりした(笑)
ちなみに日本のAIMでは項目360番が「可視信号」、362番が「指向信号灯」なので、単純に36「(ヒカリ)ミロ」で覚えていたりします。
航空通信が終わったら昼休みです。
10号館には1階に学食がありましたがお休みでした。西巣鴨には大学時代よく来ていたので、久しぶりに駅前の「さくら水産」500円ランチを堪能することにしました。
学科試験の試験結果については4月7日以降に通知されるとのことでした。
願わくば全教科1発合格でお願いしたいものですが、自己採点で少し危ういものが1教科。楽しみに待つこととしましょう。
そして本日、これから新宿で第218回TOEICのListening&Reading公開テストを受けに行きます。
この年ではじめて受けるな~TOEIC。TOEFLは受けてましたけど思い出したくも無い点数が。。。
さてさて、今日はここまで。