無線航法 航法(Navigation) 野外飛行(クロスカントリー) 飛行訓練

第4回 Guam(PGUM) 飛行訓練 ー2017.04.22~04.30ー

先日、第4回グアム飛行訓練から帰ってきました。

今回はFAA Private Pilot Check Rideに必要な飛行経験をほぼ全て完了することができました。

◆現在の飛行時間

総飛行時間:76時間20分

単独飛行時間:9時間36分(試験までに10時間必要なので、不足分の24分は次回トラフィックパターンでも練習する予定)

単独野外飛行時間:6時間6分

同乗教育飛行時間:66時間38分

夜間飛行時間:6時間32分

計器飛行時間:2時間12分

 

◆今回のグアム渡航訓練飛行時間と内容

・久しぶりのグアム飛行訓練初回は教官と同乗、技量確認。(1時間6分)

・ソロローカル飛行かと思いきや、離陸直前に横風制限を超えた上に急激な天候悪化、TowerにRequest Cancel Take Offを連絡するも、後続機が既に後ろにいたので引き返せずやむなくタキシーウェイから滑走路を通ってハンガーへ引き返す。滑走路を走ったため空港使用料も発生してダブルパンチ。待機中に回していた燃料分も料金が発生してトリプルパンチ!

でもあのまま上がっていたらグアムがIMCになりしばらく降りれなかった上に上空待機の燃料代が数時間分発生していたかもしれなかったので、戻るとナイス判断とお褒めをいただく。

・3rdソロローカル飛行(1時間30分)

・初めての夜間クロスカントリー飛行(3時間9分)

・初めてのソロクロスカントリー飛行(3時間)

・セカンドソロクロスカントリー飛行(3時間6分)

全部あわせて11時間51分も飛びました。

貯金口座から差し引かれていく金額も跳ね上がりました。10日間で25万円が飛んで行ったのです。

ですがこれでCheck Rideを受けられる状況まで到達することが出来たわけです。

今回、初日の飛行訓練で以前紹介したForeFlightのアプリを使い、ログを取ってみました。これがなかなか正確に高低差まで取れていたのですが、なぜかクロスカントリーの方は記録に失敗してしまいました。原因を追究中です。

 

 

グアムの東海上、近海で発生した台風「Mufa(ムーファ)」の影響であわせて3日間ほどまったく飛行できませんでした。

天候判断もパイロットの立派な仕事。でも判断する時、とても悔しい思いをします。

しかしその後は3回のクロスカントリー飛行を行うことが出来ました。その内1回が夜間クロスカントリー飛行。2回は単独クロスカントリー飛行です。

1回のフライトが3時間を超えるため長時間の集中力が必要でした。

これらのフライトから得られた経験はとても多く、そのどれもが大切な経験なので、飛ぶ経験が出来たことはとても良かったと思います。

グアムでのクロスカントリー飛行はもちろん島から島へのクロスカントリーです。

太平洋の海上を1人で飛行するのにはとても大きな勇気が必要で、次の島が見えてきた時の感動は格別です(笑)

巡航中はなるべく高い高度を取ります。

高度を取るメリットは5つ

① エンジンが止まった時、滑空で飛べる距離を稼ぐため

② 高度を上げれば、低高度よりも燃料消費を抑えることができる

③ 高度を上げれば、見通し距離が長くなるため、無線が届きやすい

④ 高度を上げれば、見通し距離が長くなるため、遠くの島が見やすい

⑤ Emergencyが起きた時、対応する時間が取れる。ライフジャケットを着る時間が取れる。

ですが一度洋上に出てしまうと、巡航中に下層雲が多くなり島が見えなくなることがあります。

そう、こんな風に。

小さな島はこういった下層に広がる積雲で全体が隠れてしまうことがあります。

まったく見えない時は推測航法(Dead Reckoning Navigation)と無線航法(Radio Navigation)で島の位置を推測します。

陸地で使える海岸線や道路を利用する地文航法(Pilotage Navigation)が使えないのです。

見えないまま、降下開始地点(Top of Descent)まで飛んできてしまった時は引き返そうかと悩んだものでした。

このまま降下して、もし下に島が無かったら。広い太平洋の海上でメリットの少ない低高度を飛んでいることになります。

2回目のソロクロスカントリー飛行ではちょうどロタ島を超えたあたりで、サイパン・テニアン方面に大きな積雲が発達し始めていて、その高さは10000フィートを超えていたので予定の針路を西側へしばらくずらして迂回しようとしていました。

恐らくサイパン・テニアン島はこの積雲の向こう側にあるはずでした。自分から見て右側、東側へ雲が流れていたので風上の西側から迂回して向こうへ飛んでいくことにしました。

とても大きな積雲だったので、迂回を始めても雲の切れ間が少なくなってきました。というより厚みがあります。それほど巨大でした。

そうこうしているうちに、迂回している途中で無線航法装置の表示から、予定の降下開始点が近づいてることが分かります。

島影が見えないか、巡航中ですが右へバンクを入れて下方を確認してみます。島は見当たりません。

 

 

 

 

あと少しで降下開始点ですが、大きな積雲と無線航法装置のDMEが示す距離を見ると、ちょうどこの積雲の横あたりが降下開始点と同じ位置になるだろうと推測されました。

 

迂回した積雲の後ろ側まで来ました。見た感じ、7000フィートぐらいの低高度に雲層を形成しているようです。もしかしたらここに島があるのではないか?いやいや!DMEの距離的にもっと向こう側のはず!

でも向こうも下層雲で島なんて見えないし。不安が一気に増えてきました。

もたもたしていると通常の降下率毎分500フィートでは間に合わなくなってしまいます。

旋回降下も方法としてはありですが、もし島全体がこの積雲の真下に位置しているとしたら天候がよくないのは明白です。

単独飛行中、少しでも許容できないリスクがあれば帰ってくる決断をするように教官から言われていました。

「どうする。帰るか。迷ってるなら帰ろう。」

今ここでElectrical out(電源喪失)が起きて、無線も無線航法装置も使えなくなったらMagnetic Compassだけを頼りに引き返すことが出来るだろうか。

もし風に流されていたり、ロタ島もグアム島も見えなくなっていたら完全にロストポジション(現在位置不明)になります。

帰ると決めかけたその時。雲層の先を見るとちょうど雲層の終わり辺りに、島影らしきものが見えました。

 

 

見えた!!!!島だ!

朝日に照らされた洋上にテニアン島の南側にある小島、ゴートアイランドの形がくっきり見えてきました。

まもなくその北側に、テニアン島の輪郭も下層雲の間から姿を見せています。テニアンまでは大分距離があります。

Descend(降下) Check Listをすぐに終わらせて

Guam CenterにDescend を要求します。すぐに任意の高度変更が許可されました。

一番近いゴートアイランドめがけて降下を開始しました。

既に積雲迂回のため、当初予定していたコースより10NMは西側へずれているはずです。

その時の航跡をiPhoneで記録していたのですが、予想通り西側へ大分ずれていました。

エンジンが止まっても滑空出来る距離は限られているので、目的地に近いテニアン島に行くよりも、一番近い陸地のあるゴートアイランドに近づいてからテニアンへ針路を取ることにしました。

「助かった!島があった!よかった!」

無線航法で自分の飛行機の位置が分かっているとはいえ、後ろを振り返ってもロタ島は雲の下で見えず、グアム島ははるか100マイル彼方で見えません。

陸地があるということは、飛行機乗りにとってとても幸せなことなのだと思いました(笑)

 

他にも色々なことがありましたが、それはまた後述することにします。

そういえば、スクールの事務担当Mrs.KからPre Flight Checkの時の自分の写真を送って頂きました。(笑)

こんな写真いつ撮られていたのか全然気が付かなかったので、驚きました。

それだけ点検に集中し過ぎて周囲の注意に気が向いていないのも制限エリア内ではどうかと思うのですが。

ただこんな感じで飛行前はいつも飛行前点検をCheck Listに沿って実施しています。燃料ゲージで燃料の量をチェックしたり、たまにエンジンオイルが既定量以下の時はオイルを足したり。

それと今回、格納庫内の機体を飛行前点検中にエルロン(補助翼)の中にクモがいました。

すぐにエルロンから燃料ゲージで追い出して、追い払うことに成功したのですが、エルロンの中に少しクモの糸が残っていました。

これが相当厄介なものだそうで、クモが子供を産むと大量の子クモが発生します。

子クモがもし大量にピトー管や静圧孔の中に入り込むと、計器が正しい値を示さなくなります。

ピトー管にいたっては依然、それが発生してしまい、ピトー管自体を機体から取り外して洗浄しなければならないという大事になってしまったそうです。

こういうアクシデントもあるので、飛行前点検を行うことの重要性を改めて再認識しました。

 

Private Pilot の飛行訓練も残るはCheck Ride本番のみとなります。

ようやくここまで来ました。ですが大問題があります。オーラル試験対策です。

アメリカの飛行訓練、最大の難所です。一生懸命勉強するしかありません。

ハワイから試験官が来る日程が決まっていないので、決定次第またグアムへ渡航しなければなりません。

それがいつになるか分からないので、なるべく早く頭に知識をつめこみたいと思います。

さてさて、今日はここまで。

 

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